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イノベーション導入の支援

マーケティング=市場創造

「マーケティングとは、企業及び他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である」という定義があります。最重要部分を抜き出すと、「マーケティングとは、市場創造のための総合的活動である」と理解できます。広告を作ったり、新商品を開発するだけではなく、市場創造をする総合的活動です。

さらに踏み込むと、市場創造や再創造は「いい商品」の定義が変化したときに起こります。「いい商品」を定義している製品属性の重要度が転換したときに、市場があらためて創造されているのです。マーケティングは消費者への提案をとおして重要度にもとづく製品属性の順位を転換し、あらたに「いい商品」を定義しなおして市場創造をうながします。イノベーションは、そうした市場創造を実現する重要な活動のひとつでもありますから、マーケティングとは密接な関係をもっています。

イノベーションの仕組み

P&GのUS本社で、「Disruptive Innovation(破壊的イノベーション)を継続的に発生させる仕組みを構築する」というプロジェクトを、R&D(研究開発部門)のリーダーと一緒に推進していたことがあります。長年にわたって新しいブランドや市場を生み出し続けてきた大企業が、どのようにイノベーションをとらえ、進化・発展させてきたのか。その中心地で過ごした経験から、有意義な知見を得ることができました。

耳に新しい話ではありませんが、イノベーションを成功させるためにはインスピレーションも汗も涙も必要です。つまり「ひらめき」も、「地道な努力」も「失敗を通してラーニングを積むこと」も必要です。ところが、ややもすると「思いつき」と「ひたすらながんばり」、「失敗から学ばない」ことが繰り返されかねません。そうした事態を回避しつつ、不確実なイノベーションを支援するための仕組みが用意されていました。「デザイン思考」による「ひらめき」の力を強めたり、「行動科学やリーダーシップ」にもとづいた「動機づけ」に加えて、「イノベーションを成功させる仕組み」です。

目的を明確にする

1つ目の仕組みは、目的の明確化です。「目的をうまく示すことができれば、課題の半分は解決したも同じ」という金言が掲げられていました。イノベーション(新商品)の導入は手段ですが、ときに目的化してしまいます。「このイノベーションで消費者にどのような体験をしてもらいたいのか」あるいは「この新技術でどのようなベネフィットが提供できるのか」を明確にすることはイノベーションの重要な一歩です。中期経営計画や、目指すべきブランドのあり方などから、議論を通して「イノベーションが達成すべき目的」の明確化を支援します。

パラシュートを用意する

2つ目の仕組みは、失敗を前提とした用意しておくことです。「航空機技術の進化にもっとも貢献したものは、パラシュートの発明だ」という話があります。航空機の技術開発では、新しい試みは墜落につながりかねません。パラシュートが開発されたことで、斬新な設計の新型機も有人のテスト飛行をしやすくなりました。墜落しても飛行士が無事に生還でき、実験の成否に関わらずラーニング(学び)を残せます。ラーニングがなくては、成功率はなかなか改善されません。

ブランド・マネジメントにおいても、イノベーションのプロジェクトは、墜落を前提とした「パラシュート」を組み込む必要があります。イノベーション用のパラシュートは大きく3つに分けられます。

まずは「ブランドと消費者に関するリスクを減らす仕組み」です。製品使用前の段階の購入意向、製品使用後の購入意向などを理解しておくことで、導入前に魅力度を最大化できます。すでにそうした手続きが実装されている企業もことも多いでしょう。リスクの評価や改善策などの活動に知見を共有いたします。

ついで「プロジェクト上の財務的、工数的な負荷を減らす仕組み」です。自社生産ではなくOEMを利用したり、テストマーケットを実施するなどのアプローチなどが考えられます。テストマーケットの選択や、トラッキングの仕方などで、つちかった経験をご提供します。

加えて「担当チームのキャリア上のリスクを減らす仕組み」が必要です。不確定で不明確なことの多いイノベーションを担当する際には、キャリア上のリスクが通常のプロジェクトよりも高くなりがちです。イノベーション≒アタリの配属先、と認識されるための工夫や、果敢に挑戦した結果の失敗を公平に判断する基準づくりなど、各種組織のCMOやマーケティング部門長の実体験にもとづいたお手伝いをいたします。