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マーケティング戦略の策定を支援

戦略の2大要素

戦略とは、「目的を達成するために、有限の資源をどのように使うかを示す指針」のことです。ブランド戦略の多くは、年間のブランドの目的を達成するために、投入可能な資源利用の方針を示します。

そうしたブランド戦略がうまく示されていると、重要度の低い活動から重要度の高い活動に資源を移動したり、使っていなかった資源をうまく活用するといった行動をとりやすくなります。必然的に、勝ちやすくなり、効率よく目的を達成できるでしょう。「目的と資源」に集中するシンプルな考え方は、P&Gをはじめ、いくつもの企業で戦略の基本概念として採用され、時間をかけて正当性が確認されてきました。

目的の明確化を支援

不調をうったえるブランドでは、目的を的確に設定できていないことが少なくありません。今年度に100億円の売上を達成するという目的が設定されているときに、1000万人が1000円ずつ消費する場合と、10万人が10万円ずつ消費する場合ではアプローチは大きく異なります。また10万人の新規顧客を獲得するのに、数百万人に接触する過大な計画を立てて、マーケティング資源を使いすぎてしまうこともあります。

目的の具体的な理解は、戦略で大きく差がつくポイントです。多様な角度で目的を解釈しなおすことは、より成功しやすい戦略の開発につながります。議論と壁打ちを通して、御社の目的を正しく把握するご支援をします。

資源の把握を支援

目的を解釈したことでいくつかの選択肢ができますが、そこから最適な戦略を導くためには、投入可能な資源を的確に把握しておく必要があります。戦略の選択と実行は、資源の総量に左右されるからです。この段階で散見されるのは、自身の資源を必ずしも正確に把握できない例です。自分自身の弱点もさることながら、ときとして強みも見えにくいもののなのでしょう。多くの組織で、競争力の高い資源を見過ごしていることがあります。歴史や経緯といった「組織内の常識」などで、視界が遮られていることがあるようです。

リプトンのティーバッグのブランド戦略で使われた資源には「ホチキスを使っていないこと」がありました。通常のティーバッグは本体とタグをつなぐ糸をホチキスで固定してありますが、リプトンは蒸着で固定しています。金属パーツであるホチキスを使っていないので、電子レンジを利用できます。そこで、マグカップに水2/3、ミルク1/3、リプトンイエローラベルのティーバッグ2個をいれてレンジでチンすることでおいしいロイヤルミルクティーが作れるというレシピの提案ができました。競合ブランドが真似しにくいアプローチですが、ここで使われた競争優位の源泉は「ホチキスがないこと」でした。
このように、決定的な戦力差になる可能性があるのに使っていない資源を見出すためには、バイアスを避けつつ、自身を客観的に眺める視点が有効です。経験を積んだ第三者の視界を使えば、他社と比較しながら御社に固有の資源が見えてくることがあります。ただしい目的の把握に加えて、埋没した資源の発掘にもお役に立てるでしょう。

競合や市場の変化について注意すべきこと

戦略を考えるうえでは、競合の動きや消費者のトレンド、政府の方針や市場環境の変化など、多くのことが気になります。大事なのは、外的な変化そのものが脅威なのではなく、そうした変化の影響をうけて「自分たちの目的達成が困難になったり、使える資源が減ってしまったりすることが脅威だ」という点です。分析の際に”外的な変化が自分たちの目的や資源にどのような影響を与えるか”に着目すると、自分たちの戦略に反映しやすくなるでしょう。競合の動きをいたずらに模倣したり、環境の変化に翻弄されたりといった、資源の浪費を避けやすくなります。

とはいえ、目の前で競合が活動していると目が行くものですし、環境の変化には適応しなくてはなりません。伴走を通して、戦略の安定性を維持しやすくなるようアドバイスいたします。